逆境に耐える組織論2回目。
僕は職人気質の重要性こそ説いていますが、
「業種そのものを磨くこと」ではありません。
もちろん、結果としてはそうなるのですが、
大事なのは在り方であって精神性です。
レジリエンス、ロバスト、リゾーム。
表現は人によって様々ですが、
有機的な組織は耐性がある、ということです。
Lila Jangの作品
さて、(弊社は基本、支援しませんが)
同業他社との競争において戦術を打つ企業の場合、
その基準で勝つには、仕入れ先を「選択し」
ひたすら大量仕入れすることで、流通や単価コストを下げ、
さらにオペレーションシステムで作業効率を上げ、
「特定のメニュー」で専門性を上げて勝負します。
後は他者が生み出したものを真似して、
改良を加えて行く、というもの。
それが現在の基本的なチェーン戦略です。
競争力の源泉は強みの最大化である、と。
しかし、トレードオフの概念で言えば、
その綻びとして「変化に対応できない脆弱さ」があるのです。
研ぎ澄ました刀は、鋭さこそ増しますが
強度は比例して下がりますよね。
つまり、そういうことです。
これはビジネスに多様性を取り入れて、
たくさんのメニューを増やせばいい、というものではありません。
仕入れ先やメニューを増やせば、その分
ロバスト性は上がりますが、反面パフォーマンスは下がります。
さらに、アウトソースを増やせば、
その分、「外注のクオリティ」がリスクとなるのです。
ベネッセはそれで不祥事が起きました、
まさに、トレードオフの概念ですね。
一方を追求すれば、一方を犠牲に
せざるを得ないという状況や関係、
今まではトレードオフを超えられない企業が
たくさんありましたが、今はそうではない。
長くなったので、次回に続きます。
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