2012/05/14

シンプル・ルール・イズ・ベスト




「DNA情報は言語に似た構造を持っている」。
これはデヴィット・サールスの仮説です。


「話す能力は遺伝」といわれるように、
DNAと言語は密接な関係性があるようですね。




はじめに言葉ありき





つまり我々のDNA は言葉とその振動によって
再プログラムされている、かもしれません。



今回はそんなトンデモ話を使った
unreveの「拍子」の概念でも。




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さて、DNAは単純なルールしかありません、
DNA上のデータは「A・T・G・C」の4記号で表現されます。



まるで機械言語の「0・1」のようですね、
DNAの場合ではアデニン、グアニン、チミン、シトシンという
塩基がその役割を果たしているのです。



DNA分子は2本が寄り添った螺旋(らせん)状の構造です。



(4重螺旋の話はひとまず置いといて)
その2本は塩基の部分で結合しており、
AはTと、GはCと対になってる。これを塩基対といいます。



DNAのプログラムは4つの記号で
完全に表現できるということは、



まるで、その4つの中に宇宙の起源が詰まっているようですね。








さて、塩基対の組み合わせは単純かつ「絶対的なルール」、
この厳密なルールに対応することを相補的といいます。



DNAに保存された遺伝情報がRNAによってタンパク質を作る。
これがセントラルドグマと言われています。


自然の現象を観測すれば、
一見複雑のようで単純な結果の組み合わせ、
「かつ厳格」です。



しかし、作為のない厳格さの裏には
美しい自然の法則がまさにパズルのように隠されている。



前回書いたフィボナッチ数列も一つ前の情報に沿っています、
その形態を作るのは単純、「n-1」。



指が短くても長くても同じ「手」として機能するのは、
この厳格なルールに従っているからなんですね。



我々はあまりにもルールをいじくり、数値化した結果、
進化したつもりが退化したのかもしれません。



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リゾーム組織を構築する際、
こういった単純かつ絶対的なルールがあります。



単純なコアバリューを徹底的(厳格)に伝える。
これは主観のエゴや思惑、原理が入っていると不可能でしょう。



だからこそ、その理念は「全体」である必要が出てくるのです。
見れば働く側の「内部報酬」が組み込まれていますよね。



つまりこの「コアバリュー」はルールではなく、環境や条件によって
内容や結果がおのずと変わる仕組み、ということ。




それが浸透すればやがて「文化・風土」となる。
日本が得意とする長期的視点、「千客万来」の仕組みです。




2012/05/08

杉と楠

剣道では、基本の道として
「杉と楠の教え」というものがあります。



杉の木はその成長こそ、早いけど、
地下に張る根はとても短いため、
台風が来れば、すぐ倒木してしまうといいます。



反面、楠の木は、杉の木と比べ、
成長がとても遅い。



しかし、その地中を見れば、
根(リゾーム)は大変深く伸びながら、
どんどん広がっているというのです。



結果、ちょっとやそっとの台風が
来ても倒れない「土台」が出来る。



さらには、楠の成長は「持続性」があり、
根も幹も、ゆっくりではありますが、
どんどん伸び続けるのです。




なるほど、
「外側」が強烈に襲ってくる際、
それに抵抗する免疫機能でもあるのでしょう。




そんな前置きから
今日の小話でも。








さて、内面を見つめるなんて行為、
これほどsnsが発達した現代では
もはや死語に近いのかもしれません。



そんな精神性を口にすれば、
無視されるか、冷笑されて
しまう事もあるでしょう。




確かに(おおげさな言い方をすれば)、
生命の本質は関係性ですので、
それは収束ではなく、拡散の中にこそ
あるのかもしれません。




故に、我々の価値評価は常に
「外部」によって、担保されていますが、
その外部評価を決定するものこそ、
「内部派生」によるものではないでしょうか。



ここで言う「内面」とは、
孤独で一人ぼっちになることではなく、
フェイスブックやラインなどの
snsを辞めることでもありません。



それは、周りの評価に距離を置き、
自分だけの「想い」の時間を持つこと。
想う事を失った反射神経的な
コミュニケーションは、確かに
他人との「距離」こそ短くするのですが、
そこには、人と比べる事によって得る
相対的な欲求と、それによる満足が
優先されてしまうことがある、
これは個人に限らず企業でも同じようなものでしょう。



儲けてナンボ、会社規模でナンボ。
年商1億の社長は、10億と比べ、
その都度劣等感を覚え、



年商10億の社長は、
年商100億と比べる。



そんなところに本当の満足なんて
ありはしません。



逆に謙虚で、とても静かなもの。
そうじゃないですか。


ヒエラルキーのネジを緩める



絵に描いたような美しい構造でも、
蓋を開けてみれば、うまく機能しない。
そんなことって、よくありますよね。


経営の世界では
「キレイな組織を作ろうとすると失敗する」と
よく言われますが、原理原則のロジカル思考では、
どうしても美しい組織を作りがちです。


それは美しいかもしれない、けれど静止している。
つまりそういうことでしょう。


今日はちょっと個人的な研究分野ですので
お暇なかただけどうぞ^^


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さて医学者であり複雑系の研究者であるアシュビーは
その研究の結果を実にシンプルに説明していますね。


複雑な環境に対応することができるものとは、
それと同じくらい複雑さを内包している」。



アシュビーの言う「最小多様度の原理」とは、
内部の複雑さこそが外部の複雑さを引き下げる
というもの。多様度とはその主体対象が可能な
「状態の数」、つまり、あるシステムの境界を
維持しうるためには、システム内に多様な
「状態」を維持する事が大事です。



よって冒頭にある「美しい構造」とは違い、
複雑系である以上、歪な形になるのは必然のこと。
そこに合理的な理由があるからこそ、その
イビツで複雑で多様な「ソレ」を内包させる意味があるのです。


リゾーム派生概念がブリコラージュ的だというのは
野性的な思考を内包する理論だから、と言えますね。
(詳しくはレヴィ=ストロースの記事を参照)



例えば、まかない飯の「賄い(まかない)」とは
「用意」を意味します、お客に用意して
食材が余った「状態」から自分達の食事を
作るという、ブリコラージュ的発想です。



子供が作る秘密基地もそう、
漫画「アキラ」の鉄男の右腕もそう、
パンクロック衣装の安全ピンもそう、
ロジカル思考が構造から出来事を作るのに対して、
ブリコラージュは出来事から構造を作るのです。


鉄雄は無理だったけどね。



閑話休題、
価値観が多様化している現在の成熟社会
システムにおいて、アシュビーの言う
最小多様度である多様な「対応構造」を
包摂させることが、今後必要になってくるでしょう。



複雑系である以上、非線形である
「不確実性」や「矛盾」をも内包する。
それがunreveの定義する「ゆらぎ・あそび・加減」です。





ストーブは点火したらそれまでです。
一定の温度でずっと燃え続けます。


反面、エアコンは室内の温度を一定に保ちます、
「サーモスイッチ」によって部屋が暖かくなれば
自動的に止まり、部屋の温度が下がれば自動的に温めるのです。


つまりエアコンではなく、サーモスイッチが
外部環境の変化に対応する仕組みである、と。



最後はめちゃくちゃ味気ない感じですが(笑)
我々はそんな機械より、もっと優れた「状態」を作りだせるのです。




「実際どうやるの!?」という方は
office unreveの公式ホームページ も、ぜひ一緒にご覧ください!


2012/05/02

本部は情熱を持とう!

ホンダの創業者である
本田宗一郎氏が起業したのは39歳、


ソニーの井深大氏は38歳で、
一周り年齢が違う、盛田氏と創業しました。



当時の感覚からしてみれば、
今の還暦に近かったとも言える年齢ですが、



彼らはやがて、世界企業を
作り上げたのです。



彼らは天才だったのでしょうか、


それとも、時期やタイミングが
良かったからでしょうか、



もしくは、単なる偶然でしょうか?


今日はそんな所から。

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さて、皆さんはビジネスする時、
何が一番大事だと思いますか^^?



人によって答えは色々あるでしょう、
マーケティングも大事でしょうし、
ビジネスモデルだって無いと困ります。



一緒にやる仲間だって必要ですし、
キャッシュなど、資金関係も重要ですよね。



そもそも、それらは相互補完の
関係なので、どれもが等しく大事だと言えます。



それを踏まえて、僕にとっての
一番大事なものを挙げるなら、「情熱」です。



ここにきて、ようやく腑に落ちる
この「情熱」とか「熱意」という感情、



一見、単なる精神論にも見えるでしょう。
しかし、これこそがあらゆる状況において
決定的な違いをもたらすものだと思ってます。



コアコンピタンスにせよ、
フィロソフィーにせよ、全てはここからの派生です。




☞ ☞



そもそも大事なのは
「何が大事なのか?」という
先取りの正解を探す行為ではなく、



「何をしたいのか?」という
心の奥の欲求を知ることだと思ってます。



例えば、ある専門分野を追及してる人は
必然的に難しい方向へと進み、


表現も抽象的になっていくんですが、
これは別に「難しくしたい」のではありません。



物事は、求めれば求めるほど
「白黒」がハッキリしなくなるものです。


そんな、答えが断言できない場所に
なぜ、あえて向かっていくのか?と言えば、



彼らには共通して、「情熱」がある、
その心の要請によって、支えられているのです。



それこそ、前に進みたい、という
自分の意志や動機(志向性)であって、


逆に、これが無くなってしまうと
勢いが失われてしまうでしょう。



「そこそこの着地点」で安寧し、
それを自己の屋台骨とするのですが、



止まった時点で熱が冷めてしまう、
それは物事の「終わり」をも、意味します。



つまり、冒頭に書いた彼らには、
容易に冷めることのない「情熱」が
あったのではないでしょうか。


☞ ☞



組み立て式の「ああすればこうなる」
といった、「結果ありき」のビジネスが増えれば、



間違いなく、ビジネス自体に対する
情熱は反比例するでしょう。



なぜなら、情熱の根幹にあるものとは
「未確定に対する興味」や発見した時に
感じる、「喜び」であるからです。



それは最終的には「生きる」という
端的なテーゼへと帰結します。



結局、幸せに生きるという事は
生きる手段に「情熱があるか否か」。



よって、これからは「情熱」こそ
最大のハッピー・キーワードであり、



それは内部から沸々と起こる
「自分にしか分からないもの」だと思います。



「ハートに火をつけろ」じゃない。




ハートには、すでに火がついている。
その場所を「じぶんで」探すだけです。





2012/05/01

啓蒙とコムーネ


unreveの坂口です、
お忙しい中、訪問ありがとうございます^^



世間はGWに突入しましたね。クライアントさんの仕事を始め、
個人的に色々とやる事があって、今年は連休とかは無理ですが、



福岡の有名なお祭り「博多どんたく」には
必ず行きます( ̄∇ ̄+)ニパッ



今日のテーマは「啓蒙とコムーネ」。
連休中の息抜き程度にお付き合い下さい。



☞ ☞ ☞



さて、啓蒙とは「蒙を啓く」という言葉通り、
「暗い無知な状態を明るくする」という意味です。



古い偏見を捨て去り、理性的・合理的に考えようという事から、
ヨーロッパを中心として広がったんですね。



今でもヨーロッパ圏ではバル・カフェ等で議論がさかんに行われており、
特にイタリア人は「議論好き」です。



なるほど、世界で最初に大学を作ったのも、
イタリア(ボローニャ)ですし、そういった心性があるのでしょう。



彼らは深いテーマをごく当たり前のように捉え、
夜中まで延々とディスカッションを続けます。


それを聞いて感動したので、もしかすると僕には
イタリア人の血が10ccくらい混じっているのかもしれません(笑)





イタリアでは歴史上の背景からか、独自のミクロ単位の
自治体が数多く存在し、その単位は「コムーネ」と呼ばれています。


英語ではコミューン、共同体の事です。
各コムーネの数はイタリア全土で約9000とも言われ、
独自の自治スタイルを取り入れているようです。



驚くことに、そこではなんと
市長や議員も「ボランティア」で
手伝っているのだとか。


その「場」での論議は日本の本音と建前のようなものではなく、
国の政治から自分のコムーネ内の政治まで何でもテーマにします。



そこで自分が支持している党を隠すのはご法度らしく、
それを名乗ってから議論するようです。



本当のことをありのままに語るのは
なかなか難しいもの、
それを可能にするコムーネは
実に素晴らしい仕組みだと言えますね。



ちなみに向こうでは精神的な病気にかかる人がほとんどなく、病院も増やしてません。



反面、この国はどんどん増えてます。
論議と精神衛生の因果関係は僕も詳しくは知りませんが、



「対話の場」というのは、精神衛生上
あった方が良いですよね。



幸い、僕にはコーヒー1杯で数時間話せる人がいますが、


将来、奥さんともそうできれば良いな(笑)