絵に描いたような美しい構造でも、
蓋を開けてみれば、うまく機能しない。
そんなことって、よくありますよね。
経営の世界では
「キレイな組織を作ろうとすると失敗する」と
よく言われますが、原理原則のロジカル思考では、
どうしても美しい組織を作りがちです。
それは美しいかもしれない、けれど静止している。
つまりそういうことでしょう。
今日はちょっと個人的な研究分野ですので
お暇なかただけどうぞ^^
☞ ☞ ☞
さて医学者であり複雑系の研究者であるアシュビーは
その研究の結果を実にシンプルに説明していますね。
「複雑な環境に対応することができるものとは、
それと同じくらい複雑さを内包している」。
アシュビーの言う「最小多様度の原理」とは、
内部の複雑さこそが外部の複雑さを引き下げる
というもの。多様度とはその主体対象が可能な
「状態の数」、つまり、あるシステムの境界を
維持しうるためには、システム内に多様な
「状態」を維持する事が大事です。
よって冒頭にある「美しい構造」とは違い、
複雑系である以上、歪な形になるのは必然のこと。
そこに合理的な理由があるからこそ、その
イビツで複雑で多様な「ソレ」を内包させる意味があるのです。
リゾーム派生概念がブリコラージュ的だというのは
野性的な思考を内包する理論だから、と言えますね。
(詳しくはレヴィ=ストロースの記事を参照)
例えば、まかない飯の「賄い(まかない)」とは
「用意」を意味します、お客に用意して
食材が余った「状態」から自分達の食事を
作るという、ブリコラージュ的発想です。
子供が作る秘密基地もそう、
漫画「アキラ」の鉄男の右腕もそう、
パンクロック衣装の安全ピンもそう、
ロジカル思考が構造から出来事を作る
ブリコラージュは出来事から構造を作るのです。
鉄雄は無理だったけどね。
閑話休題、
価値観が多様化している現在の成熟社会
システムにおいて、アシュビーの言う
最小多様度である多様な「対応構造」を
包摂させることが、今後必要になってくるでしょう。
複雑系である以上、非線形である
「不確実性」や「矛盾」をも内包する。
それがunreveの定義する「ゆらぎ・あそび・加減」です。
✍
ストーブは点火したらそれまでです。
一定の温度でずっと燃え続けます。
反面、エアコンは室内の温度を一定に保ちます、
「サーモスイッチ」によって部屋が暖かくなれば
自動的に止まり、部屋の温度が下がれば自動的に温めるのです。
つまりエアコンではなく、サーモスイッチが
外部環境の変化に対応する仕組みである、と。
最後はめちゃくちゃ味気ない感じですが(笑)
我々はそんな機械より、もっと優れた「状態」を作りだせるのです。
「実際どうやるの!?」という方は
office unreveの公式ホームページ も、ぜひ一緒にご覧ください!
0 件のコメント:
コメントを投稿