2017/07/14

面白きとは何ぞや?




面白きこともなき世を面白く 
住みなすものは心なりけり



高杉晋作の有名なこの句。
実は様々な説があって、高杉晋作自身が
「世面白く」と言ったのかそれとも
「世面白く」と言ったのか分からないんですよね。


「を」であれば積極的意思になるけれど、
「に」であればまるで無為自然を悟ったような
俯瞰的な歌になってしまいます。


一文字変わるだけで全く意味が
変わってくるから「面白い」ですね





ちなみにこの「面白き、面白く」自体もまた
容易に解釈できない言葉だと言えるでしょう。
明治期の「面白き」って多分、今とそんなに
変わんなかったと思うけど面白の語源って
明確さを意味する言葉だったんですよ。


天の岩屋に隠れた天照大神が外に出て来た際、
世界が一瞬で明るくなり八百万神の顔(面)が
明るく(白く)なった。つまり「景色が
ハッキリ見える」が「面+白き」なんです。


それが転じて心が楽しくなることや滑稽だと
思うことにも使われるようになったんですな。


もし高杉晋作がそのことを知っていたのなら、
歌の意味はめちゃくちゃ深淵になってきますね。
現在、その真意は謎となってますがいつの日か
分かる時が来ることを期待しましょう。



「後記」


そういや今は何でもかんでも面白けりゃいい、
新しけりゃいいって傾向だけど、その価値観が
文化や教育や芸術の分野に入ってくるのは危険ですな。


なぜならその価値観は最終的に「個人の感覚次第」に
なってしまい、絶対的な違いが分からなくなってくるから。
それってマスメディアの感覚に非常に近いものです。


僕は今のベストセラー作家とトルストイの作品は
同じじゃないと思うし、奇抜で面白いことをやって
注目を集める芸人と一流の芸人は違うと思うな。




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