2011/11/14

未完成の美

こんにちわ、坂口ですo(^▽^)o
「おもてなし」って言葉が最近流行ってますね。


この「もてなし・しつらえ」の精神は
茶道や禅からのもの、道教や禅も矛盾を
含んだものを同一させる非対称の秩序です。
なるほど、だからこそ日本の「茶道」なのでしょう。


てなわけで今日はお・も・て・な・しの小話でも(笑)



☞ ☞ ☞


近代日本の思想家である岡倉天心は
茶道芸術の神髄であり、東洋の美学と言える
「茶の本」をニューヨークで出版しました。
それは「間」としての空間や広がり、間隔、余白空所、場、ゆとり、
そして遊びとしての隙間など、日本流ならではのものです。





英文収録 茶の本 (講談社学術文庫)/講談社
¥882
Amazon.co.jp



茶器や茶室を見れば分かるのですが、
全てが不均等であり、釣り合いが取れていません。
逆にそれこそが茶道の赴きであり面白みであり、「味わい」なのです。





味とは妙味の出て来るもの、不完全なものに対する美の感覚。




茶道の開祖である千利休は黒楽茶碗を
特に好みましたがそれは黒(陰)が
始まりであり、終わりでもあるから。
漆黒は色相環でも全てを網羅しています。
よって茶の色が一層引き立つのです。


表面にはゆがんだ凹凸があり、いびつともいえる茶器、
これが中国茶器のように、完璧に均衡が取れたものは
茶道には向きません。真面目すぎたそのフォルムからは
遊びやゆとりがないので「味」が湧いてこないんですね。
ありのままで飾り毛のない簡素なものこそ難しいのでしょう。



☞☞


茶室と露地の関係もまた独特な空間です。
決して閉め切られることはなく遠く深い
永遠へ導く開口が存在するかのよう、


茶道の空間は、茶室だけでなく、外の露地と
呼ばれる庭と一体に仕組まれている。
露地は茶室の中から眺めるための庭ではなく、
茶室へ通る道であり、露地に入った時にはもう茶の湯は始まっていると言います。




成就そのものが目的ではない。



完成を意図的に排除し、想像の働きによって
完成させる状態を保つ、これが茶道の「未完成の美」です。





たかが茶一杯、されど茶一杯。
数奇の成せる業ですね~。




2011/11/03

怠慢と頽廃の違い

今日は怠慢と頽廃の違いについて。
組織の規模が拡大している所は
一度チェックされてみてはいかがでしょうか。








「組織の隠蔽体質によって今回の不祥事が・・・」
といった報道をよく見ますよね。


こういった不正行為は、組織内の怠慢から
起きている場合が多いのです。



つまり「良くないと知りながら」、
内部で歯止めが利かない状態が怠慢なのです。



とは言え、この状態ではまだ組織内に
まだ健全性が残っています。



汚職、権力の乱用、えり好み人事評価・・・
そんなモラルの低下はどこでも起きますが、



正しい理念が、根っこ(リゾーム)まで
浸透していれば、修正可能な領域です。



無能な人間がトップになれば、すぐさま
その地位を追われ、汚職や不正は内部から
告発・摘発されるでしょうし、



赤字となれば、全社員に危機感が募り、
受けた損害を取り戻すような力が「自然に」働くでしょう。



家と同様、一時的な被害を受けたとしても、
基礎がしっかりしている限り、修繕できるのです。



☞ ☞


問題は「頽廃」です。
頽廃とは、モラルの低下云々ではなく、


「何が悪いか自体、分からなくなる現象」のこと。



当たり前のことが当たり前にならない。
つまり屋台骨自体が腐敗してしまっている、



これが頽廃的な組織の特徴です。
言わば、精神的な腐敗。




過激派政治団体や暴力団、オウムのような
宗教団体がその典型的な例ですが、



一部のメディア機関や国家官僚組織もまた、
頽廃していると言えますし、ブラック企業も
組織の風土が頽廃している場合があります。



いくら忠告しても、向こうには
確かな「正義」を持っているのが分かるでしょう。



そこで、さらに資源分配が加われば、
ますます強化されてしまいます。




前回書いたように、個人の価値観重視は
組織運営において、取り扱いが難しいのです。


☞ ☞



このように、間違った場の空気を受け、
間違った実践を一生懸命していたら
当然、間違った結果になります。




戦時中は上層部が「間違った空気」に
気付かなかった、つまり頽廃していたのです。


そうならない為にも、こういった「場の理論」は
方法論として、構築しないといけない。




ほったからかせば、自然に起きるのが
怠慢と頽廃ですので、積極的に
歯止めの仕組みを取り入れましょう。



詳しくは「弥栄モデル」を参照ください^^


2011/11/01

愛煙家

どーも、坂口です。
11月に入りましたね、霜月です。



というか、あんまり寒くならない
ここ福岡。



今年は夏が涼しかったので
冬は暖かくなるんでしょうかね。



今も長袖一枚でブログを書いてます。



☞ ☞


さて、僕はパソコンに向かう時、
必ずタバコとコーヒーがセットです。


これがないと何もする気にならない(笑)




メディアに影響されてか、
喫煙者(愛煙家)の肩身はどんどん
狭いものになってますな。








もっとも強力なメッセージといえば
「肺ガンになる」というものなんですが、



過去40年間の「喫煙者」と「肺ガン死亡者」
のグラフをみると、喫煙者はどんどん減って
半分になっているのにも関わらず、
肺ガンで死亡している人は「10倍」になってます。



これはイギリスでも同じ結果です。
さて、これは何故でしょう?と。



都合のいい対比データですから、
一概には言えませんが、



一説では、ドーパミン、セロトニンなどの
脳内活性物質の状態をコントロールするのが
ニコチンだと言われます。



タバコを好むインディアンは平和主義者
である反面、禁煙者の多いアメリカでは攻撃的です。



つまり、体の因果関係で言えば喫煙は
間違いなく、体には良くないんですが、
脳内、全体の側面で言えば、そうじゃない、と。



そう考えれば、ロジカルでは説明できない
のではなく、「隠れた変数」が抜け落ちてる、



そう思った方が、よっぽど論理的です。



肺がんになるから吸うな、じゃなくて
「煙と匂いが嫌い」でいいじゃないですか(笑)




☞ ☞



ここでちょっと仕事の話に
なるんですけどね、




僕が、FC展開しようとする際、
その材料に売上データを重視しないんです。



もちろん、大赤字の店はしませんが
競争優位性とか、成長率とかは
ほとんど無視します。




なぜ既存の売上とか成長性とかを
見ないか?というと、「環境」という変数がない。



その変動数は予測から排除するか、
「誰でも使える数字」に変換してるだけです。




つまり、それを模倣した他社が
「今の環境下ではいない」、という前提になる。



仮に、そこと類似したビジネスモデルが
知らない所でどんどん広がっていたとすれば、



ブルーオーシャンでオンリーワン
戦略だったのに、いざ蓋を開けてみれば



競争原理に巻き込まれてしまった、と。
そんな話はゴロゴロしています。



サラリーマンの給与みたいに
毎月決まった日に、決まった額が
入るなんて、ありえませんからね。








タバコの件にしてもそうですが、
そこには肝心要の「流動する実体」がない。



これを仮説検証することが、
大事ではないでしょうか。



まっ、愛煙家の正当化と言われたら
それまでですけどね(笑)