2017/01/03

弥栄は流れ巡る水のように



自ら活動して他を動かしむるは水なり、
障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり。


己の進路を求めて止まざるは水なり、
自ら潔うして他の汚れを洗い、清濁併せ容るるは水なり。


洋々として大洋を充たし発しては
蒸気となり雲となり雨となり、
雪と変じ霰と化し疑っては玲瓏たる
鏡となりたえるも其性を失わざるは水なり。




黒田官兵衛考高、水五訓。




なるほど、時代は変われど精神が
向かおうとする場所は同じなのかもしれません。







この水という物質は無秩序な構造であり
不連続性という、不思議な性質を持っています。



例えば常温や常圧であるこの世界で
三態(水蒸気・水・氷)へと変わることが
できるのは水だけ、さらに固体と液体では
密度が通常と逆になってしまうのです。



不思議ですね(゜゜)
原理上、氷は水に浮かんじゃダメなんですよ。



その謎は4℃密度極大よろしく
未だ解けてませんが、その謎によって
我々は生かされているんですな。



例えば、もし氷が水より重かったとしたら
地球はあっという間に氷で覆われ、
あらゆる生物は死滅してしまうでしょう。



つまりその性質が生物にとって
一番都合の良い環境を作り上げているのです。




そんな水は雨となって大地に111兆トン、
海に385兆トン降り注がれた後、
大地と植物と海から同じ量だけ天へと帰って行きます。




ちょうどプラマイゼロ。
考えたら凄いことですよね。




だって我々が使ったり飲んだりする
水は何千年前と同じであって、それが
今なお循環され継承されているわけですから。




まるで「有限の無限性」の弥栄のよう。
循環、円環、螺旋を描いてます。






「後記」



我々の体の半分以上はそんな
不思議な水によって構成されていますが、
それだけじゃなく、骨や脂肪を持ってます。



つまり人間は無秩序な構造や不連続性を
持ちながら秩序や連続性も内包してるんですね。



なるほど。
一番不思議なのは我々人間ですな(゜-゜)







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