2015/11/08

勇者たちよ、臆病であれ!




「正しい選択」をするためには
何が必要か、と聞かれたら僕は答えられませんが、



決断するために必要なのは
知性や勇気だと言うのが一般的ですね。



ただ、臆病になることもまた大事なこと。



現在「勇気を持って決断しろ」、とか
「飛び込む勇気を持ちなさい」などが
美辞麗句になってますが、
勇敢さと無鉄砲は一緒じゃありません。




今日はそんなところから。








さて以前書いたように、経営者は
「言い切る力」が必要だと言われてますが、



なんだか「そうしないといけない」みたいに
感じてしまいますよね。




臆病同盟のみなさまご安心を(笑)
経験のないことに腰が引けるのは
ごく当たり前のことです。




そもそも臆病と勇気、
これら二つに違いなんてありません。




「何をするか、何をしたか」。
注目すべき部分は、そこでしょう。




ビジネスはバンジージャンプと違って
飛ぶだけで良いってもんじゃない。



躊躇しようがしてまいが、
成果が出ればいいじゃないですか。




というか、そのバンジー。
ちゃんと紐ついてますか?








臆病の本質は保身と言い換えても良いでしょう。
リスクを冒すことに抵抗がある人は
自身の身を守ることにベクトルが向いているからであって、



その結果、全員がゆでガエルになってしまうことが
多いのですが、この「保身」さえ自覚していれば、
それがリスクを最低限にしているのか、
それともリスクを最大化しているのかの区別はつきます。



逆もまたしかり。
勇敢で猪突猛進した結果リスクを最大化し、
組織をダメにしている例だってたくさんあります。



彼らは一見魅力的に見えるけれど、
その内面に臆病(慎重)さがない。



「次はあっち、ダメならそっち」という風に、
内省力が弱い人は慎重さに欠け、
志向性を軽くしてしまっているのです。




☞☞☞



大胆に決断できる人はそれだけ
失敗と成功の経験値を積んでいるからできるのであって、



そんなベテラン経営者がやる「決断」を
経験が浅い経営者がやっても同じ結果になるのは難しいでしょう。



内面が未熟なまま、外面の
「決断力」だけあっても片手落ちなんですね。



ちなみにunreveが取り入れている「ランチェスター」や
「孫子の兵法」は弱者の戦略、いわば臆病のすすめですが、



むやみやたらに戦わず、体力を温存できる体制が
資源の乏しい中小にはまず必要だから。



好戦的で用心深さがない企業は、
縄張り争いばかりやって、すぐに疲弊してしまいますが、



そんな短期戦(そもそも戦いではない)が
成功する道だと思ってる経営者は、時代錯誤だと言えるでしょう。




今の時代はVUCA
全員が無人のジャングルに足を踏み入れるようなもの。




過去の実績や成功体験や
表面的な勇気や決断は通用しないことが大半です。



だからこそ、周到に準備していたとしても
「これで大丈夫か」と臆病になるのは当然であって、



それでも前に向かって進む。
これが本来の勇気や決断力です。





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