2015/07/09

対話編 ~自由自在①~




「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」



「ん、福沢諭吉か。
学問のすゞめとは懐かしい本読んでるな」




「独立の気力なき者は必ず人に依頼す、
人に依頼する者は必ず人を恐る、
人を恐るる者は必ず人に諂うものなり」




「・・・おいおい。返事をしろよ」




「常に人を恐れ人に諛う者はしだいに
これに慣れ、その面の皮、鉄のごとくなりて、
恥ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、
人をさえ見ればただ腰を屈するのみ・・・」





・・・・・・・(゜゜)イラッ





「道理あるものはこれに交わり、
道理なきものはこれを打ち払わんのみ。
一身独立して一国独立するとはこの事な・・・」









おいヽ(*・∀・)ノ┌┛Σ(ノ・Д・)ノ








「(け・・・蹴り?)なんだよいきなり」






「どうした、こんな本読んで」





「いや、僕も自主独立を目指そうと思って」





「そりゃ結構。で、この本を選んだ理由は?」





「福沢諭吉と言えば「一身独立、一国独立」だろ。
君の好きな自由や自立を説いてるじゃないか」




「ありゃ単なるルサンチマンの延長だ。
偉そうなこと書いてるが、本音は権力大好き人間だ」




「げっ、怖いこというな~。」





「男女平等と言ってるけど植民地支配
しようとしたってことは、差別主義者ってことだろ」




「・・・・・・・・・・」




「儒教を批判したのは認めるけどね。
彼の力への反抗とは、力への欲望だったと、僕はみるね」




「元は武士だったから、武士道の精神で
他の国を治めようと思ってたんじゃないの?」




「そういった精神自体、人の下に人を作ってるじゃないか。」




「あっ、そういや言ってる事と、
やってる事が違うね」




「そもそもあれはアメリカの独立宣言だ。
よく見れば、最後に「云えり」と書いている」




「彼自身の思想じゃなかったんだね」






☞☞



「でも、武士道精神はあったと思うよ」



「近代の武士道なんて、主君の命令で
人を殺すことを肯定した、ただのテロリスト思想だ」




「それ言ったらヤバいんじゃないの」




「いーや、儒教派生の武士道は正義の押し付け、
テロリストと同じ原理だよ」




「武士道は高い倫理と精神ってイメージだった」




「そりゃ、中にはいたかもしれないけどね」




「そう言われると、なんだか洗脳っぽいなあ」




「独立精神も戦争ありきだと、似たようなものだ」




「無私の精神は?武士道のあり方じゃないの?」




「無私や残心は求道の精神だ。
武士の特権なんかじゃない」




「なんか、テレビとイメージが違う」




「そう思わせたい理由があるのかもね
武士道については色々書いてきたから
一つ一つ調べて、疑って見るといいよ」









「昔の精神とか道を探すって、大変だね」



「道というのは自分で発見するもの。
それは最終的に、自由自在の精神を得るためのものだ」




「自由はわかるけど・・・自在って何?」




「自由自在は守破離の離。
心の欲するところに従えど矩を踰えず、だ」




「それって、どんな状態?」




「良いのか?長くなるぞ」





「んじゃ、次回ね」




「自主独立はどこにいったのやら・・」



0 件のコメント:

コメントを投稿