2016/04/14

日本流の継承とはオマージュ




ニセモノやパロディが出れば
有名になった証拠と言いますが、
良くも悪くも影響を与えた結果と言えますね。




ちなみに「模倣」には二種類あります。
unreveのいう「hommage」と「copy」の違いです。



オマージュとは良く書けばリスペクトからの模倣、
「コピー」とは異なり、自分流の「創作」なんですね。



これが完全な模倣になってしまえば、
我々は価値を感じることはないでしょう。



コピーバンドではメジャーにはなれないし、
モノマネの歌手が完璧に歌ったとしても
オリジナルを超えることはありません。



互いに影響を受け、創造を連鎖していく。
そこに我々は価値を見出すのです。



てなわけで、今日のテーマは
オマージュについて。



影に響くと書いて「影響」




さて、日本流フランチャイズとはビジネス・オマージュです。
(英語とフランス語が混ざってるのはサラッと流して下さい)



事業の継承もまた、オマージュから始まる。
僕はそう思ってます。



反面、既存のフランチャイズはコピーです。
だから同じような結果を同じように出す再現性が求められます。



結果、良くも悪くも「均質化」していたのですが、
最近は「個店」に注目してますよね。



それが和魂洋才。
編集し、最適な状態にするのが「和魂」の役割なのです。



よくこの国は諸外国から泥棒猫のような
批判を受けますが、それはちょっと違います。



輸入されたものを、そのまま真似してはいません。
海外だけでなく国内だってそう、
家元や三道はそうやって続いているのです。
(三道とは、茶道・華道・香道の総称)



ただ悲しいかな、戦後から近代自我が輸入され
一時期は「コピー」を歓迎していました。



思考を放棄し、正解だけを求めるようになった。
要するに「依存体質」になってしまったんですね。



「便利中毒」とはよく言ったもので、
一度「楽」を経験したら、なかなか元には戻れないもの。



気をつけましょう、
世の中、便利が溢れていますから。



☞☞☞



閑話休題
群集分析で有名な社会学者
ガブリエル・タルドは著書「模倣の法則」において、
模倣とは社会的な反復作業であり、
生殖行為と同じくらい重要だと書いています。



生殖は遺伝子情報の伝達であって、
模倣とは記憶された社会情報の伝達だ、と。



さらに彼はこう言います。
文明化されればされるほど、
模倣的になればなるほど、
自分が模倣していることを我々は忘れる



タルドが「教義的な眠り」と言うように、
我々はレディメイドの織りなす「催眠作用」に
なかなか気が付きません。



「ある原型」がコピペ・コピペ・コピペ・・・を繰り返し、
その連鎖が、架空の人物だろうがおかまいなしに広がって行く。



そこで我々はそのプロセスの一部を
時代に合わせ、変化させているということ。
完全なオリジナルは存在せず、無意識下の
原型を忘れているだけなんです。



例えばフランチャイズシステムだって
シンガー社のミシンやケンタッキーが
FCの始まりと言いますが、


調べればもっと古くから、その「方法」はあるんです。





カーネルはFinger lickin good(指をしゃぶるほどおいしい)と言われた
「イレブン・スパイス」を企業秘密とし、それらノウハウを売っていた。



これはヨーロッパの移民が持っていた「方法論」。
遡ればギルドに、さらに遡れば「宗教」へと辿り着きます。



(ここは非常にデリケートな部分なのですが)
西洋宗教は世界最古のフランチャイズシステムでしょう。



(ずいぶん前に図書館で見たので)
正確な文献が手元になく断言するのは控えますが、



ある原理、ある方法は表層の形を変え、
様々な分野へと広がっていっているように感じます。







社会へ伝達していくものを眺めれば、
そこには共通された「原型」があります。



それが自然の「骨子」、
我々はそれをベースとして創造していくのです。



というわけで、次回は
「創造」についてお伝えしようと思います。



「後記」


僕がオマージュしているジル・ドゥルースは
このタルドから大きな影響を受けています。



ベルグソンやニーチェもタルドを師と仰ぎました。
彼らの著書を見れば、タルドを見出すでしょう。



タルドの「模倣」は、ドゥルーズの「反復」へ、
つまり「類似から差異」へと伝達されたオマージュです。



面白いですね、「同一性」と「特異性」という
矛盾したものを抱え、リレーしているようです。





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