コンサルが使っている分析ツールは
それこそたくさんありますが、
その中にSWOT分析というものがあります。
SWOTとは「強み・弱み・機会・脅威」の
頭文字をとったマトリックス手法なのですが、
これからのVUCAの時代では
こういったツールがどんどん役に立たなくなるのではないでしょうか。
自分以外(外部)をカテゴリー化し、
相対化したものによって構成されたものは
環境次第でコロコロ変わるもの。
例えるなら寿司屋の松竹梅。
松があると竹は安く(弱く)なり、梅があると、高く(強く)なる。
しかも、市場は3つにカテゴライズできるほど
単純じゃない。
単純じゃない。
「松竹梅杉檜・・・・・・・・・」みたいなものが
100も1000もある中から、どれにするか選ぶわけです。
そんな相対化した状態での自社の強みは、
構成比率によって決定されてしまいますので、
カテゴリーの構成比率が変われば、
当然、それも変わってくるでしょう。
表層的個性が、唯一不変のものではなく
他者の存在なしには生じないものであるように、
比較から「これが強みだ!弱みだ!脅威だ!機会だ!」
と決定しないで、
松だけが持ってるもの、
竹だけが持ってるものを見つけなければいけない。
逆に外部要因を分析すればするほど、
事業の方向性はどんどん乖離する可能性があります。
デフレ期の低価格競争などは、まさに
「安さ」という外因的な強みを武器にして競争していた。
その結果どうなったか?
強みが転じて、弱みになったわけです。
☞ ☞
未来予想である脅威も似たようなものです。
一般的に、景気や社会動向、技術、業界の変化や
顧客ニーズなど、自社の努力で変えられない
要因(外部環境)を分析し、機会や脅威を定義するのですが、
変えられない外部要因というよりも、
現在は「何が起こるか分からない要因」なわけです。
FCの脅威を「類似店舗の出店」として、
他社動向を伺う所もありますが、
脅威として挙げるならば、類似だけでなく
どこでもそうでしょう。
例えばラーメン屋をFC化した場合、
下手すればラーメン屋だけでなく、
飲食業(外食)全部になりますよね。
しかももっと細かくしたデータ(家計状況)も入れるなら、
「外食そのもの」を我慢して、家でビールを飲む人が増えるかもしれない。
そうなると脅威が「ビール」という、
笑えない話になってきます。
どうやって手を打つの?
しかも、リーマンショックみたいな
誰も予想できないことが起こるかもしれない。
結局何が言いたいのかというと、
複雑な構成要素をペラ一枚の
マトリックスでまとめようとしても、不可能なんですね。
しかし本質さえ掴めば、目の前の事象に
惑わされることはなくなるでしょう。
帰納法ではなく演繹(仮説と発見)
という、内部派生が大事だと思っています。
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