スティーブ・ジョブスにまではならなくとも、
ビジネスをやろうと考えている方は一度は聞いたことがあるはず
「新たなる価値を創造せよ」。
うーん、なんとも大変な時代です(;^_^A
短期的にただ売って儲ける、というやり方なら
そこまで考えないかもしれませんが、多くが店舗を構えた継続前提の商売。
「このまま続くだろうか・・・・?」
このクエスチョンを経営者は永遠に問い続けるのです。
さて、コンサルタントである細谷功氏の著書に
「会社の老化は止められない」というものがあります。
会社の老化は止められない――未来を開くための組織不可逆論/亜紀書房- ¥1,575
- Amazon.co.jp
この本で書かれている事を簡単に書くと
「会社だって、人間と同じで年をとるんだよ」って事です。
これを熱力学では「不可逆性」と言って、
時計の針は戻せないように、一定の方向へ変化することはあっても
自然に逆方向へは戻らない性質を表しています。
無秩序から自然に秩序へは向かわないという
エントロピーと同じ意味合いですね。
市場の成長曲線を見ても分かるように、
会社も生まれた時から老化の一途を辿るのは自然の流れ。
ブームは繰り返されるといいますが、
いきなり若返るなんてないんですね。
こんなおじいちゃんになりたい(笑)
さて、その老化は人間を見れば分かるように、
完全に止めることはできませんが
よりよい年を取る為には一度「リセット」する必要がある、
それが著書のテーマです。
そしてそのリセットの役割を担うのが「イノベーター」、
「新しい考えを持った人材」の事です。
ただ、こうも書かれています。
「老化した組織においては、起業家精神を持ったイノベーターは存在しても活用されないばかりか、「異端児」として迫害され、行き着く先は牙を抜かれた普通の人になって埋没していくか、別の職場を探して外に出るかのいずれかである。
それを見て「やっぱりね」、と思いました。
やはり保守と改革は水と油、混ざることはないのです。
イノベーター気質の方は会社員生活を諦めましょう(笑)
イノベーターの持つ創造性は2タイプに分かれます。
既存の秩序の維持に貢献するタイプが1つ、
そして、逆に今の秩序を一度リセットして、
新たな秩序を生み出す。この2つのタイプです。
例えば私のようなコンサルタントの場合も上記に分かれます。
集客を専門とするコンサルタントでも既存の維持(リピーター)に特化している人もいれば、
全く新しい集客(メニュー改定や店内改装)などで
新規客に特化したコンサルタントもいるようです。
新たな秩序の創造という活動は
既存の秩序にとらわれない事でもあるので、
既存の秩序から見れば「無秩序な活動」でもあります。
私のキャッチコピーでもある「無秩序のデザイン」とは、こういった理由からです。
創造性が社会的に価値のあるものとなるためには、
脳内の無秩序の中から「秩序」として表現する為のシミュレーションを繰り返し行う必要があります。
でないと絵にかいた餅、「机上の空論」で終わってしまいます。
これを実際と乖離なく行えることで初めて「価値あるイノベーション」となるのです。