2013/10/08

幾何学的なナニカ



ピタゴラスが発見した三平方の定理のように
幾何学には少数の公理形から
全てを演繹するような合理的精神がある。



アテネにアカデメイアを創設したプラトンは、
神々が人間の魂の中に幾何学のイメージとして現れるとされ、
実際に神々を図形で表していたようだ。



プラトンは図形と言わず「イデア」と呼んでいた。
イデアとは真理であるが、もともとは「見られるもの」からきている。



つまりイデアとは「姿」や「形」を意味する。
見えないものを「見られるもの」として図形に示したのだ。








プラトンやピタゴラスが神秘的な対称性に
感動したもの、それが正立体である。



すべての面が同一の正多角形から
できている立体を正立体であるが、



調べれば世界には正立体が正四面体、
正六面体、正八面体、正十二面体、正二十面体の
合計五つしかない。



ケプラーは惑星が六しかないのは
惑星を含んだ各天球殻の間に五の正立体が
入るからだという抽象的(ある種幻想的)な結論を立てた。



ケプラーは神と宇宙とが関わる
デザインをそこに見出したのだろうが、
現在においても神の尻尾は未だに掴めていない。



☞ ☞



余談だが、プトレマイオス1世はユークリッド原論で
有名なユークリッドから幾何学を学んでいた際、
「もっと簡単に学ぶ方法はないのか」と訪ねた。




そこでユークリッドは「幾何学に王道なし」と答えた、
ここから「学問に王道なし」といった言葉が生まれたようだ。



プラトンが作ったアカメデイアの入り口には
「幾何学を知らぬ者くぐるべからず」と書かれていた。




王道(近道)はなく、幾何学を知らないと
学ぶ資格すら無い、と。




狭き門である。
しかし、真理探究にはそんな面もあるのかもしれない。



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