「あー、久しぶりに昼間から飲んだ~」
「なかなか良いもんだろ。怠惰ってやつも」
「あんたみたいになるのはイヤだけどね」
「今の制度がなくなれば、誰だってなるさ」
「さっきの話だけどね、僕はある程度の
分類って、当たってる気がするんだ」
「そうだな。タイプ別診断は結構当たるもんだ」
「でも、君はそれを否定してるよね」
「この間の記事、ちゃんと見たか。
完全に否定してないだろ」
「見たよ。この記事と繋げてるんでしょ」
「だったら分かるだろ。さっきのどこに
「わたし」なんてもんが入ってるんだ?」
「入ってないけど・・・ちょっとは入ってる」
「ちょっとって何だ?量か?質か?」
「絡み酒め(笑)」
「君の人生の出来事はいつでも個性的だ。
それはどの人とも同じではない、君だけのものだ」
「うん」
「けれどさっきのようなものが前提に居座ると
人類という種、パターンの方が現れるよな」
「うん」
「それは実に抽象的な「じぶん」じゃないか。
逆を言えば、分析とか分類という方法は
我々の個別的な経験はどうすることもできないのだ」
「(絡むかと思えば熱く語る。。。。
この人と酒の相手をする人は可哀想だな)」
☞☞☞
「そんな事やってると、人を知ることが
だんだん難しくなってくると思うな」
「そうかな、逆に簡単のような気が・・・」
「つまり結論を急ぎたいんだろ。
男か女かみたいに、すぐ区別をつけたい。
悩みたくないから判断材料を持っておこう、と」
「そうじゃないよ。もっと簡単で具体的に
分かりたいって思うことは悪い事じゃないでしょ」
「では医者から風邪って言われたら
症状が具体的に分かっているってことになるか?」
「そうじゃない?熱が出て、体がだるいのは一緒でしょ」
「じゃあ、ノイローゼ患者は?鬱は?」
「みんな精神が・・・・正常じゃないんだよ」
「正常って何だ?何を基準としての正常だ?」
「・・・・・・・」
「ノイローゼや鬱の人と、霊に憑りつかれている
人は一緒のように見えるかもしれないな。
もしかしたらその人は天才で、その精神によって
大きな発明をするかもしれない」
「なに言ってんの、馬鹿々々しい」
「心理学的な知識に寄りかかってると
その違いは分からなくなる。君のように
一笑されるか「異例なケース」だと言われるだろうね」
「・・・・・・・」
「コンサルのノウハウや過去の
成功体験ってやつもそうじゃないのか?
まさに知識に自惚れてしまってるわけだろう」
☞☞
「真面目に話すなら、カントが言うように
科学的な考えってやつは相対的な知識じゃない。
ありゃ、絶対的な知識ってやつだ」
「そうだよ。疑ったら元も子もないよ」
「おっ、90点」
「?」
「まさに科学の元とはその前提なのだ。
科学の知識が絶対なのは対象が物質だった場合だけだよ」
「・・・・・物質」
「例えば質量保存の法則だってそうだ。
孤立系のエネルギーの総量は変化しないのは
その対象が物質においてのみ成立する」
「・・・・・・・」
「自由意思で生活している我々人間が
エネルギーを保存できるわけないだろう」
「でも、僕らの体は物質じゃないか」
「肉体としてはね。だから男女は
絶対的に区別ができるだろ」
「・・・・・・・」
「ただ精神、心は物質じゃない。
物質的肉体は男でも、精神は女性だってこともあるんだ」
「見えるところ以外は
区別できないってことだね」
「だけど人はスパッと分けたい。
見えるものとして把握したいわけだ」
「だからカントは証明したんだ。
本質は学問できないって」
「もちろん人には変わらない本質はある。
ただ、それは常に個別的で揺らいでいる。
バリバリの唯物論者が急に宗教に目覚めたりするだろ」
「社会的なものから作られた性格は
変わるってことだ」
「そっ。僕はそういった違いが分からない知識人を
桜折るバカ、梅折らぬバカと呼んでいる」
「人間の都合で法則を作ってる人だ」
「人間の分際で神をきどっても
人間以上のことはできない。
番号ふって機械みたいに取り扱うくらいだ」
「人が人を定義するって
できないんだろうね」
「そう。僕は本質を話してるんだ、
「もちろん人には変わらない本質はある。
ただ、それは常に個別的で揺らいでいる。
バリバリの唯物論者が急に宗教に目覚めたりするだろ」
「社会的なものから作られた性格は
変わるってことだ」
「そっ。僕はそういった違いが分からない知識人を
桜折るバカ、梅折らぬバカと呼んでいる」
「人間の都合で法則を作ってる人だ」
「人間の分際で神をきどっても
人間以上のことはできない。
番号ふって機械みたいに取り扱うくらいだ」
「人が人を定義するって
できないんだろうね」
「そう。僕は本質を話してるんだ、
なーんて堂々と言う奴は大抵
何も分かっちゃいない」
「語れないから
目の前の人をちゃんと見るんだ」
「だからこそ一期一会。この桜を見れるのも
この瞬間しかない。さっ、花見を楽しむぞ」
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