- あの堀江氏の「お金はいつも正しい」をパラパラと読んでみた。
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なるほど。ストレートかつ、的確。
熱烈なファンができるはずです。
ただ、「お金とは信頼である」というフレーズ、
私はどうしても賛同できない。
金銭至上主義が嫌いなのではない。信頼をベースにした
利益最優先、弱肉強食の市場論理が嫌いなのです。
それは私利私欲のために作られたシステムであり、
人をモノ扱いする非情な採算性でもあります。
お金=信頼と定義するのであれば、
なぜ過大な信頼の増加を人は求めるのでしょう。
この信頼を増やす為の行為が
我が国の食生活にまで、大きく影響してます。
例えば多くの人が利用するコンビニ弁当やファミレスのドリンクバー、
ファーストフードなどは正直食べ物ではありません
食の安心を崩壊させているのは大きな資本(信頼)を
持っている企業です。
それでも「お金とは信頼だ」と言うのでしょうか?
上記のような事をやってる企業は信頼できるのでしょうか?
この私利私欲の生き方が、適者生存などで正当化され
どれだけ多くの弱者を犠牲にしているか。
そもそも日本の美徳の一つが
周囲との和であったはず。
日本語で広がった「カイゼン」とは、
リストラという名の首切りを、どうにか避ける為に生まれた言葉です。
人を大事にしようと言う思い遣りから、
先人の並々ならぬ苦労があったのです。
今はどうでしょう?「数百人をリストラ」と
新聞によく載っています。
将来は?家族はどうなる?
これで愛社精神なんて生まれる訳が無い。
海外へ技術が流出するのも当然です。
短期間で過大な利益を生む株主優先の経営は、
長い目で見ることができない。
グローバル化に伴い、進めば進むほどに
最終的には、一部の、限られた、巨大資本企業が残るだけです。
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昔、かのプータンの国王は、
将来を見据え、その経済の浸食を断固拒絶したと言います。
そして独自の文化を残し、今に至ります。
プータンは国民調査で世界一、幸福な国としています。
(最近、経済の波に影響されつつあるのが心配ですが)
日本も昔はそうだったんです、鎖国しても
我々はサクラを見て酒飲んで寿司を食べて芸者を見て
「あー幸せだな~」、という国内で独自の幸福を生み出す事ができる民族だった。
一億総中流の中、会社で年功序列・終身雇用という
可もなく不可もない生活にそこそこであるが満足できた。
少なくとも自殺者の数が三万人もいる状態ではなかった。
釣りバカ日誌の浜ちゃんみたいな人が許せる会社がありました。
反面、欧米などの諸外国は違います。他者、他国を制圧、
統一しないと自国のアイデンティティが満たされないのです。
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その行き過ぎた競争原理、経済制度が行き詰まり、
我々は原点回帰に向かいつつあります。
欲望が原動力となり、この国はとても豊かになれました、
よほどのことがなければ餓死なんてすることはありません。
ただ、豊かではあるけれど、心が貧しくなった、
さらに欧米的な流れでたくさんの失業者が生まれました。
お金は正しい、お金は裏切らない。
それは人を信用できなくなった社会で生きる処世術のようです。
もちろんお金を全て否定してませんし、稼ぐ気は満々なんですが、
信頼の証とは思えないんですよね。
自分自身で信頼を作る、
それくらいの人間性を養いたい、今日この頃です。
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