2013/11/05

キプロスと国家と器



キプロスの経常収支対GDP比の推移を
見るとずっと赤字、破綻する典型的な例ですね。
企業が赤字で倒産するように、結局は
国家の存続も金次第ということです。


デフォルトで国家の概念が消える・・
では、この共同体である「国家」とは一体なんでしょう?


国家の代表と言えば都市国家の走りであるアテネ、
すなわち現在のギリシャであり、イタリアであり、イギリスであり、アメリカです。


しかし国家の代表であるこれら全ての国が
どういう訳か、もれなく破綻状態にあるわけです。


破綻したらどうなるのでしょう?
見ればソビエトは破綻し消滅しましたが
ロシアとして今なお存続していますよね。


つまり破綻したのはあくまでも
「概念としての国家」という器であって、
そこに住む人や町(中身)が消えると言うことではないのです。


例えコップが割れたとしても中身
「水そのもの」が消えないように、
国家が消えることで実在的な存在が現れる、と。
つまり実態経済が現れてきます。


なるほど、ギリシャは完全に破綻状態にありながら、
高級車であるポルシェを一番多く保有する国でもあり、
裏経済(地下経済)は表経済を遥かに上回ってますね。


マネーロンダリング、資金洗浄、表に出てこない資金。


それをスイスを抜いて世界一の金融センターである、
シンガポールに逃避させている最大の国の一つが
実はギリシャなのです。



イタリアしかり、ロンドンしかり。
ニューヨークのウォール街しかり。
ぜー・・・んぶ、シンガポールを拠点にしてます。
裏経済は国家とは裏腹に健在(?)なんですね。


つまり概念としての器はすでに崩壊寸前だけれど、
実在経済はそうじゃない。なぜなら共同体(器)ではないから。


故に表社会(国家)が消滅する時代においては、
このマネーロンダリングが実在経済となるので、
今の格差社会とは比べ物にならない、
「超格差社会」が到来するということです。


「銀行は不倒だ」と言われた神話は崩壊しました。
銀行とは国家の心臓部、それが今や停止する時代です。


これを他人事だと思うでしょうか。
しかしこの「超格差社会」はやがて日本にも向かうでしょう。


景気は悪いけど物価が高い。
まさにスタグフレーション。



そしてアベノミクスとは、スタグフレーションのトリガーです。



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