「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」
「ん、福沢諭吉か。
学問のすゞめとは懐かしい本読んでるな」
「独立の気力なき者は必ず人に依頼す、
人に依頼する者は必ず人を恐る、
人を恐るる者は必ず人に諂うものなり」
「・・・おいおい。返事をしろよ」
「常に人を恐れ人に諛う者はしだいに
これに慣れ、その面の皮、鉄のごとくなりて、
恥ずべきを恥じず、論ずべきを論ぜず、
人をさえ見ればただ腰を屈するのみ・・・」
・・・・・・・(゜゜)イラッ
「道理あるものはこれに交わり、
道理なきものはこれを打ち払わんのみ。
一身独立して一国独立するとはこの事な・・・」
おいヽ(*・∀・)ノ┌┛Σ(ノ・Д・)ノ
「(け・・・蹴り?)なんだよいきなり」
「どうした、こんな本読んで」
「いや、僕も自主独立を目指そうと思って」
「そりゃ結構。で、この本を選んだ理由は?」
「福沢諭吉と言えば「一身独立、一国独立」だろ。
君の好きな自由や自立を説いてるじゃないか」
「ありゃ単なるルサンチマンの延長だ。
偉そうなこと書いてるが、本音は権力大好き人間だ」
「げっ、怖いこというな~。」
「男女平等と言ってるけど植民地支配
しようとしたってことは、差別主義者ってことだろ」
「・・・・・・・・・・」
「儒教を批判したのは認めるけどね。
彼の力への反抗とは、力への欲望だったと、僕はみるね」
「元は武士だったから、武士道の精神で
他の国を治めようと思ってたんじゃないの?」
「そういった精神自体、人の下に人を作ってるじゃないか。」
「あっ、そういや言ってる事と、
やってる事が違うね」
「そもそもあれはアメリカの独立宣言だ。
よく見れば、最後に「云えり」と書いている」
「彼自身の思想じゃなかったんだね」
☞☞
「でも、武士道精神はあったと思うよ」
「近代の武士道なんて、主君の命令で
人を殺すことを肯定した、ただのテロリスト思想だ」
「それ言ったらヤバいんじゃないの」
「いーや、儒教派生の武士道は正義の押し付け、
テロリストと同じ原理だよ」
「武士道は高い倫理と精神ってイメージだった」
「そりゃ、中にはいたかもしれないけどね」
「そう言われると、なんだか洗脳っぽいなあ」
「独立精神も戦争ありきだと、似たようなものだ」
「無私の精神は?武士道のあり方じゃないの?」
「無私や残心は求道の精神だ。
武士の特権なんかじゃない」
「なんか、テレビとイメージが違う」
「そう思わせたい理由があるのかもね
武士道については色々書いてきたから
一つ一つ調べて、疑って見るといいよ」
☞
「昔の精神とか道を探すって、大変だね」
「道というのは自分で発見するもの。
それは最終的に、自由自在の精神を得るためのものだ」
「自由はわかるけど・・・自在って何?」
「自由自在は守破離の離。
心の欲するところに従えど矩を踰えず、だ」
「それって、どんな状態?」
「良いのか?長くなるぞ」
「んじゃ、次回ね」
「自主独立はどこにいったのやら・・」
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