2015/08/27

対話編 ~根拠と自信②~





「よし、では前回の続きと行こうか」



「今回はもうちょっと、短めにしてよ。
ただでさえ、ダラダラ文なんだから!」



「そりゃ失礼」



「あら、素直じゃないの」



「それは、君の長所だからな」




「短所って言われるかと思った」




「消費者、編集者からの視点で見れるってことだ。
ありがとう、参考になったよ」



「そうそう、もっと言って。
褒められて伸びるタイプだから」




「長所と呼ばれるものを見れば、
以外とマイナス面のすぐ近くにあるからな。
近くというよりも、重なっていると言える」




「・・・・・おや?」




「つまり、認識次第でどうにでもなるゲシュタルト、
さっきのも長所にしてやっただけだ、フハハ」




「・・・・・やっぱり。
普通に褒めないと思ってた」










「貴重な価値の源なのは間違いないよ。
ただ、短所だと決めつければ、短所になる」



「価値の源って、自分がそう思うか
どうかってこと?」



「仮に人が決定したり、発見してもらったとしても
本人がそう思わなければ意味ないだろ」



「確かに。自分をせっかちだと思ってる人が
「スピード感ありますね~」とか言われても
嫌味にしか聞こえないもんね」



「特に世間にはマイナスに捉える人が
必ずいるわけだから、なおさらだね」



「満場一致を期待せず、
自覚、覚悟しろってことだ」




「何か偉業を残した人は
世間体なんて気にせず、ひたすら進んでる。
だから変わり者に見えたりするんだ」



「なんで普通に生活しようと
思わなかったんだろうね




「誰にも愛想よく、上機嫌な常識人として
世界の常識を覆すような思想やアイデアを
考え出せって言うほうが、おかしい




「あはは、確かに。でも君の和の哲学、
自己中心論は他者(場所)も大事だって言ってるよね」




「うん。今までは資格や学歴などで
その人の価値は決まっていたけど、これからは
自分の価値を市場に認めてもらう時代になると思ってるから」



「特定の組織や国家みたいな権威が
決定するもんじゃなくなるってことね」



「最近のデザインパクリの件もそうだけど、
ああいった奴らは権威の中で作られた価値を
独占してしまうからな」




「確か、コネで賞を取った人が審査員になって
次の賞はその審査員のコネで・・って、感じで
グルグル回してたんでしょ」



「談合しかり、どこも似たようなもんだ。
僕の業界だってそういった団体がある」



「お気の毒さま。だから離れたんだw」




「だからこそ、このスタンスを得たと言ってくれ」




「てことは、自分を中心にして好きなことを
追及するしか、その輪から抜け出せないの?」




「限定するわけじゃないけど、好きなことって
誰に言われなくても、勝手に向上したいと思うだろ。
そんな自然派生的な志向性は他にないよ」



「野球も30キロのボールが打てたら
自然と、もっと早い球を打ちたくなるもんね」



「だろ、そこには外部報酬なんてない。
打ちたいという内部の報酬を求めてるだけ。
後は「邪魔」が入らない環境にするだけだ」



「限界も自分だけが握ってるね。
だから夢中になってる人はすごい遠くに行けるんだ」



「反面、拡大である横軸は自分と関係なく
絶対的な限界がある。
市場のシェアや売上が青天井になるわけがない」



「縦軸、質的な高みと
横軸、量的な広がりの違いだね」



「あらゆる学びはこの高さを目指している。
それは強制ではなく、自ら求めるものなのだ」




「他人に助けや教えを乞える人は、
求めてるものが明確になってるんだね」




☞☞




「でも、追及した人って上から目線が多いよね。
君みたいに(笑)」




「おい。読者が真に受けるだろ」



「お高くとまってる人は尊敬できないよ」



「階級みたいなイメージで考えるからだ。
高みは一人で目指すもの、人と比べるもんじゃない」



「上から目線の人は、前提が
人との比較になってるってことだね」



「人の欲望とは厄介なもんで、
自分の欲望は他人の欲望でもあるから」



「ラカンだね。人からもっと注目されたいっていう
「他者の欲望への欲望」は満たされないってことでしょ」




「そ。本能の壊れた我々は
欲求だけでは満足できず、欲望を求める」




「他人が欲しがってるものだからこそ、
欲しいってことね」




「ちなみにキラキラ女子になりたいのも、
FBでつい見栄張ってしまうのも、この原理な」




「あっ、女性を敵に回した」



「エリート、インテリ、教祖、カリスマ。
なんでもそうだが、この原理で高みを目指そうとする
人たちは決して潤うことはない、いつも乾いたままだ」



「自分の欲求なんて、たかが知れてるもん。
本当は、それを充足させるだけで良いのにね」




「高みに登ること、道を進むのも一緒。
超個人的な行為に限定されるものだが、
つい下を眺め、他人を見下してしまう」



「なるほど、そんな他者の欲望は
誰でも持ってるって言いたいんだ」




「だから強者の理論を押し付けたりする。
それじゃあ、できない人は余計に卑屈になるわな。」




「自分が欲望を手にした強者だって自覚してるんだ」




「そんな強者の理論は常に手前勝手だ。
やりたくてもやれない人の心情なんて、構やしない。
嫌なら一生そのままでいなさい、って具合にな」




「それって、なんだか根が深い気がする。
子供と母親の時から成立しているような。。。」




「おっ、良いね80点やろう。
どうだ、20点の人と比べて嬉しいだろ」




「それ・・・・・確信犯って言うんだよ」




☞☞




「あー、やっぱり長くなった。
口と耳と頭使いすぎて、疲れちゃった」



「そうか?まだ10分の1も話してないぞ」





「あんまり話し過ぎると
薄っぺらくなるよ、世阿弥の
「秘すれば花」は君の座右の銘だったじゃない」




「おっ」




「そもそも説明しすぎだよ。
そこまで言葉に出すのは、野暮ってもんだ」




「野暮になるだろ?そうだろ、そうだろ。
くどい話は粋じゃないだろ?」




「なんだよ、嬉しそうに」





「まさに、回帰の瞬間が見れた。
これでもう、同じ問いに悩むことはないな」




「・・・・・・」





「我々の日常は雑談や無駄話で十分なんだよ、
今みたいに、学びばっかりやらなくていいの」




「・・・・・・・話が飛躍してる気が」





「よーし回帰終了。
日本流演目「対話編」、これにて御仕舞い~」





「・・・えっ?このシリーズ、終わり!?」





「もうないよ。これ以上書くのは野暮ってもんだ。
後はグッさんがいつものように「一人語り」で書くだけだ」





「・・・・いつか復活してやる」






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