2017/10/27

細かくならず、詳しくなる。



お店を利用した際の満足度や不満、
改善すべき点などを顧客目線で調査する
経営手法の一つに「ミステリーショッパー」と呼ばれるものがあります。


一般のお客様にまぎれて来店した調査員が
評価項目に沿ってチェックしそのレポートを
フィードバックするというもの。いつ来るか、
誰が来るかが分かりませんから本来のサービスが
把握できるんですね。


僕も以前、とある経営者の紹介で
覆面調査を依頼されたことがあるんですが
その調査項目の細かさと今までの履歴、
そしてそこからのフィードバック(指導)を見て
お断りしました。(詳しく書けませんが)改善と言う名のあら探しばかりでしたから。



「ここが汚れてる」


「ここの印象が悪い」


「この人の接客が悪い」


接客をはじめあらゆるサービスを事細かく
調べ、それを従業員に周知・指導することは
一見正しいようですが私にはちょっと疑問だったんですね。





ちなみにそこの店舗の業績は
かえって悪化しました。
こういったケースはたくさんあるのです。





ただそれとは逆に「業績が上がった」という話も。







さてみなさん、その違いはなんだと思いますか?




***



それはレポートの違いにありました。
全てではないのですが業績が上がったところは
「お店の悪い(改善する)所」だけではなく
「お店の良いところ」も沢山報告できる仕様だったのです。



そして改善点は「本質的なもの」だけに絞る。
すぐに着手できるものを「2~3つ程度」挙げるのです。


例えるなら「北風と太陽のあいだ」
くらいでしょうか。これを作った方は
人間のことがよくわかってるなーと、思いました。





従業員のモチベーションの源泉は
外部からの指導ではなく本人の自信や余裕、
機械のようなチェック評価は逆効果でしょう。


もし上記のような調査をやってもうまく
行かなかったり教育カリキュラムの効果が
ないのであれば「詳しくなっているのではなく、細かくなっている」かもしれませんよ。




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