2012/04/08
職人のすすめ
鋭さと柔らかさを同時に持つのは難しいこと。
例えば、多くの人が関われば関わるほど、
良くも悪くもエッジの利いた部分が減ってしまいます。
シャープでとんがった部分と言うのは
僕の中では調和と同じくらい大事なもの、
職人的な事をやってる人なら分かると思うのですが、
妥協に愛情なんてそうそう感じませんよね。
市場は顧客から作られてるのは間違いない、
しかし、別の視点から見れば作り手が
市場価値を生み出してる側面だってある。
ここで「どっちが正解か?」となるから、
白黒になってくるんです。
今回はそんなことをツラツラと、
あくまでも個人的な意見です(・ω・)b
うちのクライアントさんのは圧倒的に後者である職人気質、
新たな価値を創りだし、そこに需要が生まれています。
通常のFCでは企画開発が一元管理し、
それを各店舗に広げていく流れですが、
FC加盟店がそれぞれの地域で、
それぞれの価値を生み出せるのが理想だと思っています。
そんな職人的なFCは今までありませんでした、
本来のFCの定義は「より簡素に、よりスピーディーに」。
そして「より画一的に」でしたから。
欧米的なFCをそのまま輸入して当てはめたもんだから、
スキル・テクニックのような「やり方重視」に走っちゃった。
そう言ってる私自信も以前はそうでした、
数字は経営を語ると信じていましたから(笑)
しかし、現場との乖離が一向に縮まらない、
例えば固定費なんてそもそも固定はしていないわけで、
人件費だってベテランと入ったばかりの人が一緒くただから、
人件費だけ見ても効率性(言い方悪いですが)が全く違う。
それを突っ込んで突っ込んでいくと
そこには数値化されない「人」に行き着くんですね。
人って不思議なもんで、その人の実力が仮に「50」だとしても、
環境次第で10にもなれば100にもなる。
在庫や光熱費のように一定化できないんですね。
だからこそ、「人材」です。
経営者の本を比べればすぐに分かると思うのですが、
海外の経営書が実質的な技術面(やり方)特化しているのに対し、
日本の経営書と言えば技術云々ではなく
考え方(在り方)を滔々と語っています。
日本なら、日本流のFCを目指すべきではないでしょうか、
そんな理由から「暖簾」というスタイルで継承するFCを構築しています。
職人のこだわりを暖簾に乗せ、
全国へ広げられたらどれだけ素晴らしいだろう、と。
そう思ってます( ̄▽+ ̄*)
思えば職人の人って今はかなり減少しつつあります、
飲食店なんてまさにそう。
多くの飲食店は既製品でのオペレーションが確立されましたし、
中食産業の形態も定着しました。
結果、優れた職人を高給で雇わずとも
チェーン店ではアルバイトやパートで運営できています。
しかしながら、知的労働にせよ、肉体労働にせよ、
今後は逆にこの職人が必要と思うのです。
職人はその業種の「裏と表」が分かってる、
やってる対象の「マイナス面」も知っている人が多い。
機械関係に携わる人だって、機械の「愚かさ」を分かってる。
「機械万歳」のような都合のいい一元論の人ではないんですね。
だからこそ、基本を始めとした「やり方」だけでなく、
全体の「在り方」までも見て、そこから自分の意見が出せている。
それを聞くと、冒頭に書いた独自の「エッジ」がある。
「あー、この人って職人なんだなぁ」と思ったりします。
そんな人には嘘や建前が通用しません、
職人タイプの人って、基本騙されない人が多いんですよ。
詐欺的なセールストークで騙されたり、
世間に出回ってる偽物思想に染まってる
一流職人なんて見た事ありませんよね(笑)
今は端的な「やり方」を情報化し広げ、売り、流動させるという、
フランチャイズばかり。
プロはいるけど職人はいない。
だからこそ、職人のFCを広げていこうかな、と。
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