歴史を学んでいる人からすれば、
もはや当たり前のことであるが、
文明は、それが興隆した「理由」によって、
滅びることになる。
これを人生に置き換えれば、
我々は成功した事例の記憶によって失敗する、
ということになる。
ある状況下でうまくいった方法が、
別な状況下でも通用するとは限らない。
そもそも通用しない方が普通である。
今の成熟時代には
定型的な正解は用意されていない。
よって、これからは既存のモデルを容易に変革し、
創造できるフットワークの軽い組織を目指そう、というのが
リゾーム派生のざっくりとした目的である。
これから何回かに分けて、過去の歴史と
現在の組織の類似的問題点を探ってみたいと思う。
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さて冒頭で、文明はそれが興隆した理由によって、
滅びることになる、と書いた。
滅びる最大の理由とは「志向性」である。
ベクトルや目標といった、向かうべき「着地点」を指す。
現在、大手企業が合併統合を繰り返しているが、
実は「着地点」が戦国時代の原理と全く同じなのだ。
どちらも志向性(着地点)が「成長・拡大」、
刺激的な言い方をすれば「制覇・征服」と言える。
日本の歴史上、最大の急成長を遂げたのは
ご存じ、豊臣秀吉が作り上げた「豊臣家」である。
豊臣家は滅亡した。
後継ぎがいなかったことが大きな原因だが、
私はそれよりももっと根本的なものが
組織に内包していたのだと思っている。
それが豊臣の組織に共有されていた
「拡大と成長の志向性」である。
これがこそが「興隆した理由によって滅びる」
最大の原因である、と思っている。
長くなったので続きます。
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