2013/02/12
中空均衡構造
河合隼雄氏は日本の文化構造を
「中空構造」と定義しました。
それは、西洋の統合・統一理論とは異なり、
対立する原理の共存が前提としてあるのです。
二項を対立させ、勝ち負けによる
排除を行うのではなく、調和といった均衡点を探すというもの。
歴史を遡ればアマテラスとスサノオといった、
この国の古事記のよる神話構造も中空均衡といった
構造で描かれています。
八百万の神に中心はない、
ツクヨミ がいわゆる「均衡点」なのです。
日本は対立するあらゆる問題を解決するに当たり、
極論である統一論理ではなく、
やじろべえのような安定しない軸を中心とした
均衡モデルを展開している民族性があるのです。
中心が空であるということは、中心は「有且無」である
不安定な状態であり、相対的です。
これはまさに仏教の色即是空と同じ原理、
対立する原理は情況で変化し、それに伴い均衡点が変化するというもの。
相対立するものや矛盾するものを排除せず、共存するという「状態」を重視し、
原理を持ちだし、正解を導き出すといった考えではないんですね。
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日本人が意見を持たず、決定する事が
できないと言われているのはそんな歴史的背景から。
「正解はたった一つ」という考え方が
西洋の考え方ですが、この国は「複数の正解を持つ」と。
ビジネスだけに限らず人生において
真に大事なものはたいてい答えがありません。
それを問う事自体(プロセス)に意味が内包しているのです。
つまり「問い続ける」事が答えであり、
時と共にその関わり方は変化する、
まさに「中空均衡構造」はあらゆる場面において
相似的役割を果たすものではないでしょうか。
場を創造する、これがoffice unreveの提唱する「リゾーム式FC」の骨子です。
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