2017/12/14
パトス、エトス、ロゴス
マックスウェーバーと並び称される
社会学者であるゲオルク・ジンメルは
著者「繋がりの哲学」において今の
ソーシャルメディア(ネットワーク社会)の到来を予言しました。
社会とは単体で存在しているのではなく
我々が日々過ごしている関係性のプロセス
そのものである、と。コミュニケーション
自体が社会だと100年以上も前から言ってたんですね。
まさに有機的、流れ(拍子)こそ実在であると。
ちなみにジンメルは「女性の偉大な功績は
家庭を作ったことだ」と言います。
これ、今言うとジェンダーレスの方から
色々突っ込まれそうですが偉大なことですよ。
男性は他者と共に暮らす空間を作るのが
すこぶるヘタくそですから(笑)
男性読者諸君、そうじゃないですか?
***
一歩でも家を出れば街には刺激が溢れてます。
炊事洗濯掃除と言った面倒な雑務は存在せず、
仮にやるとしても報酬が支払われるでしょう。
ピンときた、これがやりたい、
これは好き、これは嫌い。
向上心、自己実現、達成感。
新規で新奇な経験、経験、経験の世界。
競争社会に慣れ親しんだ現代人からすれば
家なんかにいても退屈で仕方ないしょうが、
その凡庸さが安定たらしめているんです。
個人的に家事全般、そして育児を日々続けるには
非常に安定した精神、と言うか土台が必要だと思うのですよ。
まあ、そろそろ気が付くでしょうけどね。
毎日ワクワクしている人は逆に不気味だって。
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ちなみにアリストテレスは瞬間刹那で頼りない
感性をパトス、長期的に持続する安定した
感性をエトスと呼びました。エトスは慣習や
伝統を支える精神(保守)でもありますね。
上記はどちらも大切ではあるけれど
冒頭に書いたように家庭の活力の源は
ありきたりな日常の繰り返しである
「プロセスそのもの」。またそれを
引き受ける人は自らがエネルギーの源です。
世の母親はそのことにもっと自信を持って良いんじゃないかな。
「後記」
身内の話で恐縮ですがその退屈な反復運動を
引き受けていた母はやはり強いですね。
幼少期の情操は特別なものではなく
ごくありきたりな日常の繰り返しによって
育まれてきたのだろうと思うと、母親には改めて感謝してしまいます。
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