「キコリとサトリ」という逸話があります。
サトリという、人の心を読む事ができるという珍獣を
キコリが捕獲しようとするお話。
心を読むだけあって、生け捕りにしようと思えば
「おや、生け捕りにしようとするのかね」と。
斧で殺してやろうと思えば
「今度は殺そうというのかね」と。
このように、ことごとく心の内を読まれてしまいます。
こんな不気味な動物を相手にしても仕方ない、
かかわらないで、本来の仕事を続けよう。
そう思ったキコリが、
一心不乱に斧をふるって木を伐っていた所、
斧の頭がスポッと柄から抜け、
サトリの頭に当たり捕まえられた、というお話し。
さて、この話は物語風ではありますが、
実に本質を掴んでいます。
有名になろうとしても、大儲けしょうともがいても、
現代のサトリともいえる市場を捕らえることはできない。
損得、我欲を思わず、没入する無心によってのみ、
結果として捕らえることができるのでしょう。
それを無謀ながらも体系化しようと試みているのが
このブログでもあります。
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